新宿三丁目駅から区役所通りを抜け、菊地成孔の取材へと向かった。立ち並ぶホストクラブなどの看板を横目に、1本裏道はラブホテル街。彼の仕事場は新宿の猥雑な空気と接している。千葉県銚子市の歓楽街で大人たちの世界に育った菊地は、東京では歌舞伎町の香りに吸い寄せられたようだ。そうした夜の街と密接である一方、ジャズが“大人のクールな音楽”というだけのものではなく、マニアックなジャズ好き立ちの“村社会”だけで聞かれるべき音楽だとも思っていない。だが、そうしたクリシェや閉鎖性からの解放を試みる人口の少なさを達観してもいるようだ。世間一般でのジャズの“立ち位置の難しさ”を知る菊地が、音楽理論をわかりやすく伝え(最近著『アフロ・ディズニー』は文藝春秋社より8月29日に発売)、洒落たイベントを演出する姿は、ジャズと人との接触を鮮やかに操っているかの印象だ。熱いパフォーマンスの映像をチェックしたければ、ダブセクステットのオフィシャルサイトへ!
『Flying Jam Summit 2009』(所沢航空記念公園 野外ステージ/10月10日)に菊地成孔ダブセクステットが、平戸祐介率いるquashimode、らとともに出演する。クラブとは違った屋外ならではのパフォーマンスを楽しみたい。
中島良平
菊地成孔オフィシャルサイト