『インタートラベラー 神話と遊ぶ人』展の会場に足を踏み入れると、まずはその圧倒的な作品のボリュームに吸い込まれた。鴻池朋子がアーティスト活動を続けてきた10年あまりのほぼ全作品が集結し、新作とあわせて会場を埋め尽くしているのだが、作品が持つ神話的な世界観は一貫している。新たな手法を実験的に取り入れながら、その世界観のより深いところへと鴻池は手を伸ばし続けているようだ。繰り返し作品に登場する同一のモチーフが、作品ごとに多様な姿を見せる。鴻池の作品が、語り継がれる神話や民話などを連想させる所以だ。東京での展示は終了したが、物語はまだまだ続いている。12月6日まで、鹿児島県の霧島アートの森で開催されている鴻池朋子展『インタートラベラー 12匹の詩人』は、『神話と遊ぶ人』に出展した作品を中心に、新たなストーリー立てを行った展示だ。広大なアートの森を「地上」、美術館内を「地中」に見立てた鴻池が、インスタレーションによって「キリシマ神話」が息づく世界への旅へと誘う。
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