全日本選手権 連覇、アマチュア 冠という輝かしい偉業を引っさげ、K1からのスカウトも断り、満を持してプロ入りした内山高志。プロ入り後も、その爆発的な強打とインテリジェンスにあふれる理知的なアタックでKOの山を積み重ねてきた。迎えた8戦目、世界の強豪、ナデル・フセインを見事なまでに完封し、第35代東洋太平洋スーパーフェザー級チャンピオンとなる。
「KO Dynamite!」の名にふさわしい破格のパンチ力、そしてその攻撃力に勝るとも劣らないディフェンス力とを兼ね備える、まさにトータルボクサー。迎えた2010年1月11日、あのホルヘ・リナレスを秒殺KOにてベルトを強奪した、ファン・カルロス・サルガドを、完璧な試合運びで、完膚なきまでに攻略し、迎えた最終回、ポイントでは優位に立つものの、攻撃の手を緩めず、会場全体が総立ちになる劇的TKOで勝利。ワタナベジム悲願の男子初の世界チャンピオンとなった。
普段はおだやかな表情で語り、さわやかな笑顔をみせる内山。しかし、日課であるジムでのハードなトレーニングにストイックに打ち込む彼の姿からは、静かでありながら熱い闘志がうかがえた。世界の頂点にいよいよ立った内山は、更なる高みを目指す。
上山亮二