星や天使などをモチーフにした、神話的でファンシーなビジュアル表現。鮮やかな色使いと愛らしい描写で手がけられたイラストレーションなど、ミック・イタヤの手による平面作品はどこかヨーロッパ的な風合いを感じさせるものも数多い。その彼が、どのような提灯を手がけたのか。また、なぜ提灯なのか。そのきっかけは、幼少期にさかのぼる。
水戸で生まれたミック・イタヤは、水府提灯の老舗である鈴木茂兵衛商店と近所だったこともあり、現在の当主である鈴木隆太郎氏とは長い付き合いがある。2009年、水戸・偕楽園の好文亭で開かれるお茶会にあわせて、その鈴木氏から提灯のデザインを依頼された。そもそも、幼いころは鈴木氏と遊びながら、鈴木茂兵衛商店の工房に頻繁に足を運んでいたミックは、提灯の製造工程を知り尽くしていた。提灯の条件とは、竹ヒゴの構造体に和紙を貼った作りで、折り畳めること。「ミッちゃんの好きなようにデザインしてくれていいよ」という鈴木氏のシンプルな依頼で、ミックはトルソーを思わせる人の形をした提灯のラフスケッチを送った。それが形になったとき、ミックは提灯を完成させる技術力とその表現の可能性を感じ、さまざまなデザイン案が湧きあがってきたという。
中島良平
ミック・イタヤ 提灯 at GALLERY SPEAK FOR
2010年4月2日(金)- 28日(水)11:00-20:00 毎週木曜休
http://www.micitaya.com/(ミック・イタヤ 公式サイト)
http://www.suzumo.com/(株式会社鈴木茂兵衛商店 公式サイト)
http://www.galleryspeakfor.com/(GALLERY SPEAK FOR 公式サイト)