ストーリー性を感じさせるプロダクト、と考えたとき、ピート・ハイン・イークの名前が浮かび上がった。
まず、木廃材を利用したキャビネットやテーブルなどは、そのプロダクトが生まれる以前の歴史を連想させる。「どんな部屋の床材だったのか」「そこではどんな人たちが暮らしていたのか」「何年前に建てられた家が何年前に取り壊されたのか」…。
そして、大工技術のような木材加工から、アルミや銅などの金属の加工が、手作りのような風合いを残しながらも、的確な計算に裏付けられたデザインで形に仕上がっている。
今回のインタビューでも語ってくれたように、素材にインスパイアされたピートが、設備を備えた工房で、技術を熟知したスタッフと一緒にプロダクトを作り上げることで、こうしたプロダクトが完成しているのだ。
CIBONEのフロアに並んだピートの作品を見て、“ストーリー性とプロダクトデザインとの結びつき”という視点から、ピートの作品が思い浮かんだことに間違いはなかったことを確認することができた。新品として並んだ状態ですでに風合いが備わっていて、使用されることでそこからまた表情に深みが出てくるのだろうと、予感させるプロダクトの数々だからだ。
中島良平
http://www.pietheineek.nl/(ピート・へイン・イーク公式サイト)
http://www.cibone.com/(CIBONE公式サイト)