「XX c.1879」「NEVADA 1880s」「BARNYARD c.1890 501®XX」という3本のジーンズがLevi's® Store 渋谷店に展示された。サンフランシスコの本社からジーンズを運んできたのが、ヒストリアンのリン・ダウニーだ。カリフォルニアの歴史を研究し、執筆を続けてきた彼女は、1989年にLevi's®社で設けられたヒストリアンのポストに最適の人物だった。
19世紀半ば、ゴールドラッシュに湧くカリフォルニアで、鉱山労働者やカウボーイたちは丈夫なパンツを求めた。それに応えてLevi's®が生み出したジーンズは、作業着として西部を目指すパイオニアたちが穿くユニフォームであり、カリフォルニアが開拓されていく歴史と切り離すことはできない。
「ジーンズを最初に穿いたのは、大地を開墾して、新しい建物や都市を築き上げる文字通りのパイオニアたちでした。それから100年以上の歴史を見ていくと、いつの時代でも新しいものを生み出す人々がジーンズを穿いてきたことがわかります。つまり、19世紀にパイオニアが穿いていたジーンズを、現代のパイオニアたちも穿いている。時代ごとに意欲的な若者たちがジーンズの価値観を更新し続けたきたといえるのかもしれません。だから、オリジナルのブルージーンズである501®は廃れることなく、いつでも新しいスタイルやイメージを生み出し続けるのです」
現在では世界中で親しまれ、ファッションアイテムとしてもその価値を高めているジーンズ。そのオリジナルを生み出したLevi's®において歴史はもちろん重要であるが、そこにしがみつくことはなく、飽くまでも時代を牽引しながら前進を続けていく。
「今回展示した3本のジーンズをはじめ、社が所有するアーカイブは歴史資料として保管されているだけではなく、現在もデザイナーたちのために仕事をしています。ヴィンテージの完璧なレプリカを手がけるデザイナーが参考にするだけではなく、最先端のスタイルを担当するデザイナーもこれらのジーンズのディテールを見て、インスピレーションソースとしているのです。若いデザイナーたちが100歳を超えるジーンズをじっと見つめて、次の世代のためのジーンズを作るインスピレーションを受けている。その光景はとても素晴らしいものですよ」
1879年に生まれたジーンズからコアのスピリットは変わらずに継承されながらも、時代ごとに革新性が生み出されていく。Levi's®が誇る歴史の裏付けと前進を続けるフロンティア精神とが、現存する世界最古のジーンズに融合して結実しているのだ。