3月に六本木ヒルズを舞台にして開催された「フランス映画祭2010」。第18回目となる今回は団長にジェーン・バーキンを迎え、最新のフランス映画の上映に加え、恒例となった監督や俳優たちのティーチインも行なわれてファンを喜ばせた。
映画はたとえフィクションであっても、必ずその時代の現実がフィルムに写されているものだ。経済のみならず文化においてもグローバル化が進む一方で、その反動として(?)近年、「フランス映画らしさ」へと回帰する傾向があると言われるなか、恋愛映画からシリアスな社会派ドラマ、実験的な意欲作まで、“フランス社会の現在”が反映された多様な作品が集められた。
世界の不条理と人間存在の根幹を徹底的に見つめ、独自の映画作家の道を進むブリュノ・デュモン(『ハデウェイヒ』)、演技派キャストを起用してトリュフォーの『隣の女』の現代版ともいえる大人のラブストーリーを紡いでみせたセドリック・カーン(『リグレット』)、すでに脚本家として評価が高く、今回自身の青春時代を題材に初めてメガホンをとったクリストファー・ドンプソン(『バス・パラディアム』)、そして、文芸作品を彷彿させるクラシカルな手法でドラマチックな恋愛のパッションを描いたカトリーヌ・コルシニ。それぞれ魅力的な作品を携え、残念ながら現時点では日本での公開が未定となっている4人の監督に、共通の質問を投げかけてみた。―――「あなたが考えるフランス映画らしさとは何か?」 そして、グローバリゼーションで世界が均質化するなかで、「映画は文化の多様性を保つメディアでありつづけるのか?」
小林英治
3月に六本木ヒルズを舞台にして開催された「フランス映画祭2010」。第18回目となる今回は団長にジェーン・バーキンを迎え、最新のフランス映画の上映に加え、恒例となった監督や俳優たちのティーチインも行なわれてファンを喜ばせた。
映画はたとえフィクションであっても、必ずその時代の現実がフィルムに写されているものだ。経済のみならず文化においてもグローバル化が進む一方で、その反動として(?)近年、「フランス映画らしさ」へと回帰する傾向があると言われるなか、恋愛映画からシリアスな社会派ドラマ、実験的な意欲作まで、“フランス社会の現在”が反映された多様な作品が集められた。
世界の不条理と人間存在の根幹を徹底的に見つめ、独自の映画作家の道を進むブリュノ・デュモン(『ハデウェイヒ』)、演技派キャストを起用してトリュフォーの『隣の女』の現代版ともいえる大人のラブストーリーを紡いでみせたセドリック・カーン(『リグレット』)、すでに脚本家として評価が高く、今回自身の青春時代を題材に初めてメガホンをとったクリストファー・ドンプソン(『バス・パラディアム』)、そして、文芸作品を彷彿させるクラシカルな手法でドラマチックな恋愛のパッションを描いたカトリーヌ・コルシニ。それぞれ魅力的な作品を携え、残念ながら現時点では日本での公開が未定となっている4人の監督に、共通の質問を投げかけてみた。―――「あなたが考えるフランス映画らしさとは何か?」 そして、グローバリゼーションで世界が均質化するなかで、「映画は文化の多様性を保つメディアでありつづけるのか?」
小林英治