人と人とをつなぐ写真 --震災が教えてくれたこと 
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3.11以後、津波によって流されたあらゆるものたちが、自衛隊やボランティアスタッフの手によって拾われ、集められた。集積されたもので多かったもののひとつがプリント写真、アルバムだったそうだ。
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富士フイルムが、東日本大震災の災害支援活動の一環として行なってきた「写真救済プロジェクト」。これは水や泥で汚れたプリント写真やアルバムをきれいに洗浄し、持ち主を探すというもの。

 

プロジェクト発足に至った経緯。それは3.11以降、汚れてしまった写真の対処法について数多くのお問い合わせが消費者からあったため、富士フイルムの技術スタッフが今回の震災で汚れた写真を洗うのに最適な方法を導き出し、幾度なくシミュレーションを重ねた結果をサイトで公開。さらに、被災地へとスタッフが出向き、現地にて技術指導も行なったのだ。

 

そして今年の夏頃からは、被災地から汚れた写真たちを取り寄せると、足柄にある富士フイルムの写真フィルムなどの生産工場で実施。現在も都内にあるArts Chiyoda 3331などでボランティアスタッフを募り、写真洗浄作業を行なっている。

 

3.11によって家族、友人、住み慣れた家を失った被災地の人々は、それらと一緒に見慣れた風景までも失ってしまった。流されてしまった“それら”と残された者との接点、それは記憶であり、または記録された写真や映像たちだ。「写真は記憶のアイコンなんです」。取材中、耳にしたこのひと言はとくに印象深い。確かに、たった一枚の写真によって人の記憶は突然、想起させられる。家族を失い、残された者にとって、一枚の家族写真がどれほど貴重なものなのか。たとえプリント部分のほとんどが消えてしまった写真だったとしても、記憶を裏付ける事実が少しでも焼き付けられた写真には価値があるのだろう。

 

被災した写真たちを洗うボランティアスタッフの背中を見ながら、目頭が熱くなった。

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