スパイラルの25周年を彩るデザイン
スパイラルの25周年キャンペーンのアートディレクションを行うことになったthonikは、既存のスパイラルのロゴに手を加えるというチャレンジングな計画に着手した。仲條正義が25年前に手がけ、その代表作のひとつに数えられるこのロゴに「手を触れようとする人は誰もいなかった」と語るのは、スパイラルのキュレーターを務める岡田勉。多くの人の目に触れたロゴを変えることは、“CI(コーポレート・アイデンティティ)”の文字通り“アイデンティティ”を否定していると受け止められないからだ。
しかし、thonikの手法は軽やかだった。オリジナルのアイデンティティをベースに、さらなる未来への前進と広がりを表現してしまったのだ。仲條の手による有名なロゴを彼らはもちろん知っていたし、岡田も含め、スパイラルの人間がそこに愛着を抱いていることも十分に感じ取っていた。だからこそ、オリジナルのデザインの軸をブラすことなく展開することに成功した。過去の縁を大事にしながら、新たな縁を紡いでいくこと―。明確な意志表明を込め、thonikとのコラボレーションを成功させたスパイラルの、今後の活動展開にも期待し続けたい。
中島良平
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